インドの健康維持法とは?

食のバランスが 健康なカラダとココロを作る

古代よりインドの自然哲学は宇宙や自然現象を対象とし、個体より全体を、特殊性より普遍性を重んじてきました。その思想が、「生命とは、肉体、感覚、運動器官、精神のすべてがバランスを持って生まれた"宇宙"であり、人も自然の一部である」と考えるアーユルヴェーダの思想につながっています。

インドの人たちの毎日の暮らしのなかで、最も重要な役割を果たしているのが食事です。インドのことわざに、「病は台所で治る」というものがあり、ここからも人々がいかに食事のバランスを大切にしているかがよくわかります。料理にスパイスやハーブを多用するのもこのため。代表的な料理がカレーですが、「塩味」、「甘み」、「辛さ」、「酸味」、「苦み」、「渋み」の6つの味をバランスよく取ることが健康につながると考えられています。また、ハーブにかかわることわざが多いのも特徴で、世界中で最も豊富な植物が育つインドならではといえます。

そのインドで誕生したアーユルヴェーダは、すべての植物をハーブと考え、ハーブから作る薬は食べものと同等とみなします。ハーブには副作用がありませんし、偏った食事やストレス、環境因子などにより乱れたカラダのバランスを整えるだけでなく、健康な人が摂り続けることで、年齢以上に良好な体調を維持することにつながります。

インドの人々の暮らしそのものが、アーユルヴェーダの思想に基づくもの。「人間らしく健康に生きるにはどうしたらいいか」、アーユルヴェーダの教えが日々の暮らしの中に生かされているインドの人々の健康法は、私たちにとっても大いに参考になると思いませんか?