代替医療として注目が高まるアーユルヴェーダ
WHO(世界保健機構)が推奨し、 先進国からも注目
西洋医学を重んじる欧米のみならず、日本でも最近、通常の病院で行われない伝統医学や民間療法が、ホリスティック医学、代替医療として注目されるようになりました。中国医学(漢方療法、鍼灸、指圧、気功)やアーユルヴェーダに代表されるインド医学、免疫療法、健康食品、アロマセラピー、温泉療法なども代替医療に含まれます。これらがすべて、科学的検証がなされているわけではありませんが、健康志向の高まりから医療機関で代替医学を推奨したり、治療の一部として取り入れる医師は確実に増えてきています。
そのなかで、心身のバランスをとることにより人間が本来生まれた時から持っている潜在能力を発揮しながら、活力を維持するアーユルヴェーダは、現代の科学でも解明されている医療行為。副作用がなく、高度な医療機器を使わず誰にでも日常生活の中で実践できるとあって、その注目度はますます高まるばかりです。
アーユルヴェーダの治療では、悪いところ(=患部)を治すことだけを目的としていません。痛みや不調が起こるのは、体のどこかに原因があるから。その原因を究明し、発祥の経緯、症状すべてを元の正常な状態に戻すこと、つまりバランスを整えることが真の治療と考えるからです。そのため、具合の悪い人は症状が軽減され、健康な人は年齢以上に調子のよい状態を維持できるようになります。
現在、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなど世界中の50を超える施設や大学が、西洋医学以外の代替治療法としてアーユルヴェーダの学位を認定しています。最近では、WHO(世界保健機構)からも安全、安価、効果的な治療として推奨されたこともあり、認知度とともにそのニーズが急速に高まってきています。